2017年08月10日
譜面紹介「三瀬川乱舞」編
本日2回目のブログ更新!!
譜面ジャーのヤマグチです。みなさんこんにちは!
みんな大好き夏休みシーズンですね!
この機会にたっぷりと太鼓の達人を楽しんで頂ければと思いますが、こまめな水分補給をお忘れなく!!!
さて今回は、ごほうびショップ「イエローVer.夏」でゲットできる楽曲の譜面紹介第三弾になります。
紹介する楽曲(譜面)は「三瀬川乱舞」になりますが、ヤマグチが担当した譜面になりますので、このまま譜面紹介にうつりたいと思います!
曲名の読みは「みつせがわらんぶ」です。
ジャンルは「和風ロック」といったところかなと思いますが、ナムコオリジナルの中でいくと「ユウガオノキミ」に近しいものを感じますね。
今回は主に「おに」譜面についての解説で、その中でも『テーマ』と『密度』についてお話したいと思います。
…と、その前に視聴動画を貼りつけておきますので、BGM変わりにしつつ記事を読み進めて頂ければ
と思います!
譜面を作る際には譜面のテーマといいますか、どういったものを譜面で表現するかというものを決めて作ることが多いです。
今回は曲名に“乱舞”というワードが入っていたので、“乱舞”をメインテーマとして作ることにしました。
また、曲を聞いていくとともに「力強いボーカル」と「豊富な楽器の音色」が特色としてあり、
どちらをとるべきか…う~ん…、と悩んだ結果、表譜面ではボーカル、裏譜面では楽器の音色をサブテーマとして取り入れるという形で表と裏の2つの譜面を制作する形としました。
割とはっきりと分けたつもりですので、両方プレイされた方はそれぞれの違いを強く感じて頂けたのではないかなと思います。
三瀬川乱舞では表譜面と裏譜面の2種類の譜面があり、それぞれの特色を生かすための譜面作りをしていますが、テーマに合わせた配置と1曲通しての密度という点はそれぞれ密接に関わっています。
表譜面と裏譜面ではそれぞれアプローチが異なりますが、どちらも共通していえることとしては以下の2点でしょうか?
① 一番盛り上げたい箇所とそれ以外の箇所のバランス
曲をパート毎に分けると、「イントロ」「Aメロ」「Bメロ」「サビ」「アウトロ」といった形に分類できますよね。
その中でどの箇所が一番譜面として盛り上げたい場所なのか、というを決めて、そこに向けた譜面の構成を考えるわけです。
基本的には「サビ」を一番盛り上げたい!ということがほとんどだと思いますが、その場合、サビのパートの音符の密度を曲の中でも比較的高くキープしておくことで、曲の盛り上がりを演出することができます。
② 急激な密度変化をなるべく避ける(緩急)
盛り上がり演出というところと関連するのですが、密度の変化をつける上で、パート毎に急激な密度変化をつけてしまうと唐突な印象が強くなってしまいます。
そういう場合、密度の変化を徐々につけることで唐突感が薄くなります。
極端な例ですが、Aメロは8分音符主体、Bメロは8分音符を主体にしつつ16分音符が登場、サビは16分音符主体、といった感じです。
さて、ちょっと長い説明になりましたが、↑の点を三瀬川乱舞にあてはめて簡単に説明していきます!
表譜面ではボーカルを主軸に置いているので、裏譜面に比べると連打音符やふうせん音符の比率が多くなっています。
ただ、歌のパートで音が伸びている箇所をすべて連打音符やふうせん音符で埋めてしまうと、連打音符やふうせん音符が頻繁に登場することになり、結果として淡泊な構成になってしまうので、16分音符でボーカル感をだしつつ、歌の伸びの部分を楽器の音色やリズムで埋めることで淡泊さを回避し、“乱舞”感を出すようにしてみました。
加えて、ボーカルに合わせた音符は8分音符や16分音符が主になっているので、全体を通してボーカルが引き立つような密度感を心がけました。
(細かい楽器の音色は裏譜面で表現するという方向)
この部分は曲のパートでいうと、Aメロが比較的わかりやすい部分かなと思います。
Aメロの冒頭部分が上の画像です。
(数字は特訓モードで表示される小節数です)
見て頂くとわかる通り、歌の後に伸びが入る箇所が多いですよね。
歌をしっかりと拾いつつ、歌の伸びにあたる部分には、リズムにあわせた音符を配置していることがわかりやすいかなと思います。
また、歌あわせの音符の中でも、「ひとみの」の部分は歌のアクセントが強いというのと、前後の勢いをキープする為、16分音符で肉付けして密度感を落とさないようにしています。
裏譜面では細かい楽器の音色に音符をあわせているので、表譜面に比べると16分音符以上の細かい音符の
配置が多く、全体的に「密度」の高い構成になっていると思います。
その中でも一番盛り上げたい場所は“サビ”になるのですが、サビの音符を表譜面と同じ密度感で配置してしまうと、他のパートと比較した際に盛り上がりという点で負けてしまいます。
ですので、裏譜面についてはサビの音符を表譜面から肉付けし、サビ以外のパートに負けない「密度」を心がけました。
また、三瀬川乱舞では前半と後半でサビが2回登場しますが、1回目と2回目では2回目のサビのほうが音符の密度感が高くなっていますよね。
理由としては、最後(2回目)のサビを盛り上げるという点も当然としてありますが、2回目のサビ直前のパートの音符の「密度」が大きく関わっています。
上の画像が1回目と2回目のサビ入り前後の音符の配置になります。
1回目のサビ前では大音符の後に長めの休符をとってからのサビという展開になる為、2回目のサビと同じ密度感で音符を配置すると、休符からの急激な密度アップにより唐突な印象を受けてしまうので、表譜面と同程度の密度でスタートし、そこから徐々に密度感を上げています。
対して、2回目のサビでは、1回目に比べると直前のゾーンに細かい音符が高密度で配置されている為、サビの頭から高い密度で音符を配置しても唐突な印象は受けなくなっていると思います。
今回ご紹介した箇所は極々一部のパートではありますが、1曲通しての密度感という点ではどのパートでも同じ考え方で制作しています。
はい!
ちょっと文章が長くなってしまいましたが、「三瀬川乱舞」の譜面紹介でした!
『密度』のお話が濃いものになりましたが、1曲通しての密度感というところはなかなかに塩梅が難しい
ところで、譜面を仕上げていく上であーでもない、こーでもないと譜面ジャーが何度も音符を置いたり
取ったりと試行錯誤を繰り返しているのではないかなと思います。
というところで、今回はここまで!
「三瀬川乱舞」をまだプレイしてないよ~という方はぜひぜひ楽曲をゲットして遊んで頂いて、”乱舞”感を味わってもらえると嬉しいです。
それではまた次回!!
ごほうびショップ「イエローVer.夏」の譜面紹介に関する過去記事はこちら