2016年12月22日
カテゴリー : アーケード
いまさら聞けない? 譜面制作よもやま話 【第九回】
ドンだーのみなさん、こんにちは!
再び登場!!譜面ジャーのヤマグチです。
12/20(火)は『太鼓の達人レッドVer.』のアップデート日でしたね!
みなさん新曲はもうプレイされたでしょうカッ?
新曲が追加されると、アリーホットさんから挑戦状が送られてくるのが日課になりつつあるので、そろそろ新しい挑戦状が届くのではないかと待ちわびております。
さて、ちょっと前置きが長くなりましたが、本題のよもやま話に移りましょう!
前回自己紹介ができていませんでしたので、今回は自分語りしていきますよ~。
→太鼓チーム加入:2012年8月。
→譜面制作数:約40曲
→演奏スキル:★10の7~8割ほどはクリアできます
→担当:スマートフォン版の太鼓の達人製品担当。開発から運営まで全体の企画のサポートがメインですが、最近は譜面のお仕事が増えてきました。
→おにだと★6~10まで手広く担当しています
→ドラムを軸に主旋律を拾っていくことが多め
→局所的に長めの複合が入っているかも?
→曲の構成を考えて、譜面と曲の一体感を大切に
→自分で楽しいと思えるものを作る
→1段階上のステップアップ(★7から★8など)を意識する
ステップアップという部分ついてですが、自分がこれまでどういった壁にぶつかってきたか?という点を考えながら、次の段階へ進むために必要な要素をなるべく入れ込んでみるようにしています。
※16分音符の3連を例にだすと、
①:ドドドン、カカカッ
②:ドドカッ、カカドン
③:ドカカッ、カドドン
と区分けして、主に①と②の組み合わせが多い譜面については、部分的に③のパターンを入れ込んでみる、などなど。
これはあくまで1例で、テンポによっては①の繰り返しが逆に難しかったりしますし、ケースバイケースですね!
→コメントは基本的に「おに」譜面に関するものです。
「決戦!!」
初めて担当した譜面です。
太鼓チーム加入後しばらくの間は、メインのお仕事の都合で譜面制作はできなかったのですが、そろそろできるよね!とのくぼけんPさんからの強引な勧誘により譜面を作ってみることになりました。
当時はコラボ企画を進める担当も兼ねていて、譜面チームに譜面を作って!とお願いしたのが私なのですが、ブーメランで自分に返ってくるという結果に…!
譜面については、ドンカツの色の変化でバリエーションを出しつつ、長めの複合でチャレンジ要素を入れたものになっています。
「愛×愛ホイッスル」
単純なテンポ変化だけではなく、スクロール速度の変化もあり、全体的に忙しい構成になっていると思います!
終盤で少しずつスクロール速度があがっていきますが、最終的に中盤の高速ゾーンよりも少しだけスクロール速度が速くなるように設定しています。
これは中盤を切り抜けた方への最後の壁ということでそのような設定になっていますが、みなさん乗り越えられたでしょうカッ?
「ゲッタバンバン」
腕の動きというところにフォーカスして作成した譜面でして、
普段ゲームセンターでプレイする際に、大音符を片手で叩いているドンだーさんが結構な割合でいらっしゃるのではないかなと思いますが、この曲の中でも特に「ゲッタバンバン~♪」はぜひ両手で叩いて頂きたい!
両手で叩くとより爽快感がありますので、ぜひぜひお試しあれ。
「君がくれた夏」
スローテンポなしっとりバラードですね。
個人的にスローテンポな曲はノリのキープという点で譜面の作成難易度が高い気がしています。
私が譜面を作成する場合、1度譜面を作り終えてから提出する前に、譜面を数日寝かせて頭をリセットしてから再確認することが多いのですが、この曲は寝かせた後にガラッと譜面の内容が変わった記憶があります。
しっとりとした曲調を表現しつつも、ノリをキープする為に16分音符の2連を増やしたというのが大きな変更点だったはず…!
「光るなら」
曲中のブラスバンドが印象的ですよね。
ということで、歌とブラスバンドの融合というところをテーマに作成してみました。
歌感もありつつ、ブラスバンドも感じられる譜面に仕上げましたので、そういったところを感じてもらえるとうれしいです!
「Heaven’s Rider」
これまで作った譜面の中でも悩みに悩み抜いた譜面です。
曲の冒頭から特定のフレーズがほぼ常に流れていますが、曲を聞きすぎた結果そのフレーズが耳から離れなくなってしまい、どのパートでもその音が気になって仕方ない!!!という状態に…。
そのフレーズばかりを拾うと変わり映えしない構成になってしまうので、それを回避すべく色んなバリエーションを持たせるという点でとても苦労しました。
単純な密度アップだけではなく、音符をあえて抜くことでの難しさという点もバリエーションの1つとして入れていますので、ぜひぜひチャレンジしてみてくださいませ。
「クレイジービューティー」
作成した順番的にはヤマグチ譜面初の★10譜面になるはず…です!
モールスにあわせて音符を配置するか悩んだのですが、
全体的にドラムの激しさであったり、曲のメロ感を出していく表現をとる方向でいきたいと考えていたので、最終的にモールスは採用せず今の形となりました。
譜面の構成としては、全体的にシンプルな複合が多めになっていますが、曲の速さによって難易度が上がっていると思いますので、それに対応できるかどうか?というところが攻略のポイントでしょうカッ!
「承認欲Q」
ヤバい曲でおなじみ(?)ですね。
激しいドラムにあわせつつも、早く承認しろとばかりに「Q」が迫ってきます(謎)
高速で迫ってくる「Q」の初見のインパクトはとても強いと思いますが、慣れてくるとリズムを崩さず叩けるハズ…!
ゴーゴータイムでは激しめの音符の配置になっていますが、腕をうまく交互に使えると結構楽にさばくことができると思いますので、腕を交互に使った16分音符の複合処理に慣れてきたドンだーさんには★10としてちょうどよい難易度かもしれません。
そういえば、この曲と同時に登場した「ゴーストマスク」が同じ899コンボになっていますが、リリースされた後に気が付いてちょっと驚きました。
テストプレイはどちらの曲もやっていたのですが、ゴーストマスクはフルコンボできなくて(以下略)
まだまだ練習不足のようですので精進します。
「冷凍庫CJ ~嗚呼面太鼓ブラザーズ~」
譜面リーダーから譜面の制作よろしく!と依頼を受けてさっそく曲を聞いたところ、冒頭からリンダさんのボイスが再生されて思わず吹き出した記憶が…!
世界大会の決勝大会で採用される楽曲ということで、試行錯誤しつつ仕上げた譜面です。
速さの暴力というにふさわしい楽曲だと思いますが、速さへの対応に加え、低速ゾーンでは音符の見切りという面での対応も求められる形になっています!
ゴーゴータイム地帯のドンの配置が個人的にお気に入りでして、このドンの配置がたまらないという方は私と譜面の好みが合うかもしれませんね!
「きたさいたま2000」のゴーゴータイム地帯とかヤマグチの大好物です。
「ラブユー☆どんちゃん」(リメイク版)
先日、「太鼓の達人 ドコドン!ミステリーアドベンチャー」で復活をとげた本楽曲ですが、譜面は過去のものから全難易度リメイクしています。
理由としては、一部の難易度の譜面が存在していなかったり、一部の難易度は難しすぎるのでは?との声があったり、等ありまして、結果的にリメイクという形になりました。
ただ、リメイクにあたり、以前の譜面のテイストをなんとか生かせないものかという点もあり、「むずかしい」譜面に過去のテイストを残しつつ、そこをベースに全難易度リメイクすることにしました。
というところで、「むずかしい」譜面で懐かしさを感じて頂けたのであれば、私の想いは伝わったということで大変うれしいです。
また、当初の予定では裏譜面はなかったのです。
というのも、現在配信されている裏譜面を表譜面のつもりで制作してまして、調整をしていく中で「むずかしい」を進化させた「おに」があるべき!でもこれは裏としてあり!という流れになり、後から表譜面を制作したという経緯があります。
なので、完成順でいくと最初に裏譜面ができたことになりますね。
表譜面と裏譜面では大きくアプローチを変えていますので、それぞれチャレンジしてくださいませ。
今回コメントを書ききれておりませんが、以下の譜面も担当しております。
風
Brand-new World
QUESTION
海の見える街
スタートライン!
いけないボーダーライン(裏のみ)
THE DAY
Paradisus-Paradoxum
セツナトリップ(裏のみ)
エイリアンエイリアン
Fight the Fanatics
Unite The Force
ドラゴンボールヒーローズ ゴッドミッションシリーズテーマソング
星のカービィメドレー
キミとボクのミライ
チェインクロニクル 総力戦メドレー(表/裏)
おさかな毎日!さかなクン
FANTASTIC BABY
黄泉のイザナミ
東區東區(海外向け)
■おまけ ~ 「譜面の担当者が決まるまで」特別編 ~
-選曲会議にて-
オオ○ワP「シュガーソングとビターステップいれましょう!」
ヤマグチ「いいですよね~。私もこの曲好きです。」
オ○サワP「そうですよね!!」
この後、オオサ○Pの熱いプレゼンがあり、結果、収録可能か調査をすることに。
-その後-
○オサワP「シュガーソングとビターステップの収録OKになりました!!!!!」
オオサワ○「譜面リーダー、譜面の制作進行お願いします!譜面は私かヤマグチさんが作ります!!」
ヤマグチ「えっ!?」
譜面リーダー「あ、そうなの?じゃあヤマグチくんよろしく」
ヤマグチ「えっ!?」
譜面リーダー「ヤマグチくん、よろしく」
ヤマグチ「よ、よろこんで・・・!」
こうしてシュガーソングとビターステップの譜面担当が決まったのでした。
~ Fin ~
はい!
ちょっと長くなりましたがいかがだったでしょうカッ?
譜面を作ることに慣れてきた感はありつつも、他の譜面ジャーの譜面を見て「こういうパターンがあったか!」と考えさせられるケースが多々あるので、これからもみなさんに楽しんで頂ける譜面を作れるよう精進していきます!
ということで今年のよもやま話はこれにてオシマイ!
来年もよもやま話を続けていきますので、近いうちにまたお会いしましょうっ!
それではみなさま、よいお年を♪